今回は、八支則のヤマ(禁戒:日々の生活の中で心を乱す行わない5つのこと)の中の一つ。
アヒムサ(非暴力)について取り上げたいと思います。
八支則は、ヨガスートラの経典の中で、ヨガを深める八段階の手順を示されているもので、欲望の多い私にとっては、すぐに達成できるものではないな~💦と日々感じているところです。
しかし、毎日少しずつ意識していくことで、確実に心の安定につながっていることを感じられるのも事実。少しずつ少しずつ、一緒に勉強して、ヨガを深めていきましょう🎵
八支則-ニヤマ(勧戒:日々の生活の中で心を整える5つのこと)については、すでに他の記事で説明をしています。ぜひ過去のブログ記事もご覧ください👇✨
八支則-ヤマとは何か?
ヨガ八支則一段階目のヤマでは、「日常の中でしない方がいいこと」の5つの原則が示されています。
- アヒムサ(Ahimsa) – 非暴力:自分も他人も傷つけない
- サッティヤン(Satya) – 正直:嘘をつかない
- アステヤ(Asteya) – 不盗:物・時間などを盗まない
- ブラフマチャリヤ(Brahmacharya) – 梵行:エネルギーの浪費をしない
- アパリグラハ(Aparigraha) – 不貪:欲望に身を任せ、むさぼらない
今回も、私自身の経験や、密山礼巳さんが書かれた「読むヨガ」などを参考に、「アヒムサ(非暴力)」について紹介させていただきます。
アヒムサ(非暴力)はヨガで一番大切にされている
アヒムサ(非暴力)は、「体・心・言葉のレベルで、人・生き物・環境を傷つけないこと」です。
アヒムサ(非暴力)は他者だけでなく、自分自身にも適用されます。丸山さんの著書では、ヘトヘトになるまで自分を酷使してしまう、他の人の代わりに頑張りすぎてしまう頑張り屋さんも、自分を傷つけていることに気が付きにくいと書かれています。
私が、日本での生活で感じることは、「自分を傷つけること」を軽んじている場面が多いことです。空気を読む、同調圧力という言葉があるように、日本の文化は古くから「調和」を重んじてきました。周囲のことを気にかける優しさは素晴らしいことですが、その結果、周囲のことを優先しすぎて、自分の大切な価値観を曲げてしまっていたり、自分のことを後回しにしてしまう人が多いような気がします。
実は私も、そんな一人でした。無意識に自分で自分を苦しめていたことに気が付き、「私は私、人と違っていい」と心から思えた時は、自然と涙が出てきました。
丸山さんの著書では「優先すべきは、まず自分」ということも書かれています。(これは、日本の環境では特にかな、と感じます。)
自分が健康で心に余裕がなければ、誰かのためにも動けませんし、気遣ってあげることもできません。他者を傷つけないことはとても大切なことですが、まずは自分を傷つけないことを意識して、その中で他者にできることを考えていきましょう🎵
周囲との関係におけるアヒムサの実践
非暴力と聞いて、叩いたり、殴ったりせずに、「人の命を大切にする」ことは、理解しやすいのではないでしょうか。しかし、言葉やしぐさで人を傷つける行為も、目に見えない暴力です。
ネット上で、匿名で相手を非難したり、差別的な発言をすることも、見えにくいだけで相手を傷つける行為です。非暴力とは、そのような行いをせずに、「相手の心」も大切にすることも含まれます。
また、動植物や環境に関しても、傷つけないという気持ちも大切です。今は、お金を出せば沢山の製品を手に取り、使うことができます。この商品は、間接的に誰かを傷つけていないか?という視点を持つことで、自分の行動を見直すきっかけにもなりますよね。
ヨガのレッスンにおけるアヒムサ
ヨガの練習においては、自分の体の限界を尊重し、無理をせず行うことがアヒムサの実践となります。
体の大きさ、柔軟性、筋肉のつき方、骨格など、体の特徴は誰一人同じ人はいません。ヨガの先生と、同じポーズがとれなくても、他の人ができることができなくても、それで自分を責めたり、自分の身体に無理をさせていては、本末転倒です。
ぜひ、自分の心と体を大切にしながら、アヒムサ(非暴力)の心で、ヨガを行ってくださいね!
まとめ
実は私はヨガ八支則の中で、ヤマが苦手でした。「~してはいけない」と言われると、ちょっと自分の気持ちが小さくなってしまう気がしていたからです。(その理由で、ニヤマからブログで書き始めました😅)
しかし、ヨガを続けていると、ニヤマ、とくにこの「アヒムサ(非暴力)」がヨガの根底に流れているな~と感じることが多々あります。実践は簡単ではありませんが、ぜひ一緒にヨガの実践を通して、穏やかな心を養っていきましょう🎵
参考:綿本 彰 著「ヨガを楽しむ教科書」ナツメ社
密山 礼巳 著「読むヨガ」小学館
コメント