テイカカズラ

植物

種子島の植物を紹介します♪

和名 テイカカズラ

キョウチクトウ科

学名 Trachelospermum asiaticum (Siebold & Zucc.) Nakai

方名 モテカズラ

照葉樹林の林床や林縁に生息するつる性常緑木本。

百人一首の歌人、藤原定家からその名がつけられた、テイカカズラ。

6月の種子島で見つけて、ジャスミンのような甘い香りを漂わせていました。

蕾の鉛筆のような形が可愛いですね。

キョウチクトウ科の多くは有毒 注意が必要!

テイカカズラはキョウチクトウ科です。

キョウチクトウ科の代表格のキョウチクトウという植物は、病害虫に強く、排気ガスなどにも耐性があるため、街路樹や庭木によく植えられている低木植物です。そして、枝葉に毒を持っている、注意の必要な植物でもあります。

キョウチクトウの枝葉の乳液が体内に入ると、下痢・不整脈・心臓麻痺などの深刻な症状を引き起こし、場合によっては死に至る危険性があります。

昔、キャンプ場で近くに植えられていたキョウチクトウの枝をお箸代わりにして食事をした方が、上記のような症状が出て病院に搬送されたとのことです。

参考:キョウチクトウ – 季節の花 – 薬用植物園 | 熊本大学大学院生命科学研究部附属 グローバル天然物科学研究センター (kumamoto-u.ac.jp)

美しい花を咲かせる植物でもあるので、園芸種にも多いのですが(ニチニチソウなど)、

触ったあとはすぐに手を洗うなどし、乳液が体に触れたり、口に入らないように注意が必要です。

植物の有用性と危険性 知識として持って、慎重に!

そんな危険なキョウチクトウですが、生薬としても使われており、薬用として葉と樹皮を使用し、打撲の腫れや痛みに煎液で患部を洗って使用するそうです。(誤っても口にいれない。)

同じく、毒がある植物で利用されている例としては、キンポウゲ科の植物であるキツネノボタン類(黄色い花で、畦道によく生えている身近な植物)がある。茎や葉にはプロトアネモニンが含まれ、葉を皮膚につけると赤くなったり、水疱ができたりし、場合によっては化膿させる等の症状が出ます。

一方、これらのキツネノボタン類の植物は、民間療法では痛風・関節リューマチに使われることもあるそう。

植物による事故を防ぐためにも、私たちは植物の危険性もよく頭に入れて、

慎重に取り扱っていきたいですね!

参考:中川 重年 著「フィールドガイド 山菜」小学館

   初島 住彦 監修「南九州 里の植物」南方新社

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